磁場中冷却着磁中のGdBaCuOリングバルクにおける磁気応力に伴う破壊挙動

The fracture behavior by magnetic stress in GdBaCuO superconducting ring bulk during field-cooled magnetization


高橋 圭太, 藤代 博之, 内藤 智之 (岩手大); 柳 陽介, 伊藤 佳孝 (イムラ材研); 仲村 高志 (理研)


Abstract:磁場中冷却着磁(FCM)により着磁したREBaCuO超電導バルクは、超電導特性の向上により17テスラを超える強力な捕捉磁場を実現している。その高い着磁特性に対し、バルク体は着磁過程において、電流磁気相互作用により電磁応力を受けることにより破壊挙動を示すとされる。バルクの破壊挙動の克服は、超電導バルク応用や今後更なる捕捉磁場の向上において重要な課題となる。本研究では、GdBaCuOリングバルク対し50 KにおいてFCMを行い、その着磁過程においてバルクの破壊挙動を実験的に確認した。印加磁場8.3 Tのときバルクは破壊され、バルク中心の捕捉磁場は5 Tから3 Tまで低下した。また、有限要素法を用いて電磁場-弾性応力解析を行い、着磁過程における電磁応力を算出した。これによりバルクの破壊挙動を解析的に説明し、適切な補強による破壊の抑制について議論する。