SUS補強構造を有するGd123コイルの電磁特性

Electromechanical properties of Gd123 coil with stainless-steel reinforcement structure


淡路 智, 高橋 弘紀, 岡田 達典, 加藤 将大, 宮城 大輔, 津田 誠 (東北大); 渡部 智則, 長屋 重夫 (中部電力)


Abstract:Yoroi構造と呼ばれるコイル補強方法は,高温超伝導マグネットを高電磁力下で用いる強磁場マグネットの補強の一つとして有効である可能性がある。今回,強磁場マグネットへの適用性を見るため,現実的な補強構造をSUSを用いて作製し,高電磁力下の試験を行った結果を報告する。作製したコイルは内径250 mm,外形265mm,パンケーキあたり55ターンのダブルパンケーキコイルである。ここに,ステンレス製の径方向厚み5mmの外リングと,外形276mm,内径240mm,厚み0.5mmの上蓋を組み合わせることで,補強構造とした。実験は,11Tのバックアップ磁場中液体ヘリウム中で,通電により電磁力を印加した。最大360Aまでの通電によって,線材には最大で,線材換算で1100MPa,ハステロイ換算で約1750MPaの電磁力を印加した。このときの応力解析及び超伝導特性について議論する。