400〜700MHzNMRの高温超伝導プローブ開発の基礎的検討

Fundamental examination of a high-temperature superconducting probe for a 400-700MHz NMR


大嶋 重利, 田中 佑斗, 及川 慧志, 山田 貴大, 佐藤 秀哉, 佐藤 敬介, 山田 博信, 齊藤 敦 (山形大); 田中 良二, 末松 浩人 ((株)JEOL RESONANCE); 高橋 雅人, 前田 英明 (理研)


Abstract:NMRの感度を向上させ一つの手法として検出プローブのQ値を向上させることが検討されている。今まで、MgB2、Bi-2223、YBCO薄膜などを用いて検出プローブの感度向上を検討した報告例はあるが、残念ながら予想される感度が得られていない。その原因は、それらの薄膜の表面抵抗がNMR動作環境下でそれ程小さくなかったことや検出コイルのマッチングが最適でなかったことである。我々は、400~700MHzのNMRの検出プローブを高温超伝導薄膜で試作することを検討している。そのために、①高温超伝導薄膜の高磁場下での表面抵抗測定 ②検出プローブ形状の最適化 を検討している。前者に関しては、磁場中の表面抵抗の測定、後者に関してはシミュレーションによる最適形状の検討を行ったので、その結果について、報告する。