LHC高輝度アップグレード用超伝導磁石の開発(1) ー全体計画と磁石の概念設計

Development of superconducting magnets for LHC luminosity upgrade (1) - scenario and conceptual design of the magnet


中本 建志, 徐 慶金, 飯尾 雅実, 荻津 透, 木村 誠宏, 佐々木 憲一, 山本 明, 吉田 誠 (KEK); TODESCO Ezio, ROSSI Lucio (CERN)


Abstract:CERN-LHC加速器は2010年から運転を開始し、徐々に装置の性能を向上させながらビーム衝突実験を行ってきた。しかし、設計衝突ルミノシティ(輝度)に到達してしまうと数年後には統計精度の改善が困難になることが予測されており、既に高輝度化アップグレード計画(High Luminosity LHC Upgrade: HL-LHC)の検討が始まっている。その中でも特に重要なのが、ビーム衝突点超伝導磁石システムの新規開発であり、CERNを中心にCEA-Saclay、米国(BNL, Fermilab, LBNL)及び高エネ研などが研究開発、概念設計に参加している。 本報告では、LHC高輝度アップグレード計画の概要と、高エネ研が分担している超伝導磁石の概念設計について発表する。